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認識の差を超えて。
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我々に何ができるのか?
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日韓学生フォーラムは、 1986年に日米学生会議参加学生有志がソウル大国際学生協会に働きかけて始まった、国際討論・交流プログラム です。国際社会における日本の役割 が問い直されている現在、対話の機会が限られた韓国の学生との間に、自由な討論の場を 作り出そうという当時の呼びかけに 14 名の日本人がソウルを訪れ、「認識の差を越えて」 をテーマに3日間の話し合いを行いました。この試験的な企画は参加者の強い要望により、 以後継続される運びとなりました。
初の日本開催、
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第2回日韓学生フォーラム(86.8)は「21 世紀に向けて~日韓の学生に何が出来るか~」 をテーマにソウルにて開催されました。この時点において、戦後世代の若者の間にさえ、 日韓で大きな認識の差があることが見出され、この隔たりを克服していくという当フォー ラムの目的が明確にされました。
第3回(87.8)はより本格的な討論を目指し、4 つの分科会と 2 つのシンポジウムを備えた 10 日間のプログラムとなり、参加者も日本側は関東・関西の 10 大学から 20 名が集まり、 ソウル大学から学生 20 名、高麗大学の学生及び米国学生をオブザーバーに加え、「真理を 求めて~多角的アプローチ~」をテーマにして開催されました。 共生の時を超えて。
第7回(91.8)は東京を中心とする関東に韓国側 18 名を招き、約 2 週間にわたって、「信頼関係の形成~過去と現在の対話を通して~」のテーマのもと、多岐にわたるプログラム を通じ、相互の理解に努めました。
第8回(92.8)は「私たちの挑戦~現在の日韓関係を見つめて~」のテーマのもと、韓国 で開催されました。参加者一人一人が内包する過去への問題意識を踏まえ、世界情勢も加 味しつつ学生としての視点から討論し、信頼関係の構築に努めました。 第9回(93.8)は「共生のときを迎えて~私たちからのメッセージ~」をテーマに東京・ 大阪・奈良で行われました。フォーラムのメンバーを通じて広く相互理解の場が広がれば と公開シンポジウムなど数々の新しい試みを行い、自分なりのメッセージが有形無形に作り出されました。 日本、韓国、
第13回(97.8)は「信頼関係を再考する~本音で話し合える仲を目指して~」をテーマに 日本で開催され、広島・京都・東京を巡りました。他の国際交流団体の活動を参考にしな がらもフォーラム独自の存在意義を改めて問い直し、それを共同宣言という形で明文化し ました。また、「中身の濃さと分かりやすさ」を重視した報告書を作成するために、事前 活動から様々な工夫がなされました。
第14回(98.8)は「我々にとって隣国とは何か~成熟した二国間関係を目指して~」をテ ーマに、韓国のプサン・清平・ソウルで開催されました。第 13 回の共同宣言を踏まえて、 事前勉強会の充実を図るとともに、本会議では一分科会制のもとで、より深い議論がなさ れました。また、「隣国」をよく知り、身近に感じるためのフィールドトリップや文化紹 介にも力が入れられたほか、報告書やホームページを通して、私たちの体験をより多くの 人に共有してもらう努力もなされました。 第15回(99.8)は「21 世紀、新たな日韓関係とは何か~善隣外交を目指して~」のテーマ のもと、日本において開催されました。古来より続く日韓友好の歴史をたどる意図のもと、福岡・対馬・東京をめぐりました。朝鮮通信使やワールドカップについて話し合う一方、 終戦記念日に靖国神社に行き、その後皆で討論するなど、中近世から近代、現代の日韓関 係について幅広く認識し、新たな日韓善隣外交の姿を考えることに努めました。 語り続けた隣人と東アジア
第19回(03.8)は、「東アジア再考~誠信の交流を目指して~」於:京都・東京。2002年ワールドカップ以降の日韓友好ムードの一方で近年、複雑化するアジアと朝鮮半島情勢に ついて日米学生会議との合同シンポジウムを行うなど、二国間に留まらない多角的視野を もった東アジア情勢を考えるよう努めました。
第20回(04.8)「語り続けた隣人~共に築く新たな未来とは」於:ソウル中心。韓国との国交40周年を控える中、われわれ日韓学生フォーラムの活動も20 周年を数えました。数 多くの市民・学生団体による 2 国間の交流、文化交流も増す中、日韓学生会議・交流との 共催による在日コリアンの学生を交えたシンポジウムの開催など、うわべだけではない直 接的な交流に努めました。 第21回(05.8)は「温故知新~Discover new things by studying the past~」をテーマに、沖縄と東京において行われました。日本の敗戦 60 周年、韓国の開放 60 周年という区 切りの年に、過去、特に負の歴史をきちんとみつめ、乗り越え、それを未来につなげてい こうではないかという目的を持って行われました。メインフォーラム全体から見たとき、一つ一つのフィールドトリップやプログラムが意味を持ち、それぞれがつながるような統 一的なフォーラムが作り上げられよう、努めました。 "It's time for action"第24回(08.8)は、「未来創造図~協同によるカラー~」というテーマを設定し、大韓民国 ソウル特別市とその周辺でメインフォーラムを行いました。フィールドトリップやシンポ ジウム等を通じて、学生という立場から、率直かつ活発な意見を交わし合い、グローバル 社会における未来志向の日韓関係の構築を目標としました。このような様々な協同作業を 通して、私どもの考える未来創造図を社会に向かって発信していくことにも努めました。
第25回(09.8)は、「新時代 ~It’s time for action~」のスローガンのもと行動を重視 し、3 つ行われたシンポジウムのうち2つが外部へ公開され、情報発信に力が入れられまし た。この公開シンポジウムでは、多数の教師や学生、戦争体験者からアンケートを取った り、在日の方をシンポジウムのディスカッションにお招きしたりするなど精力的な活動が 行われ、例年にない画期的なシンポジウムとなりました。また、靖国神社や原爆記念公園 の見学や各分野に分かれた分科会ごとにディスカッションも行われました。このような活動を通して日本の東京、大阪、広島の 3 か所で開催されるというハードなスケジュールな がらも、日韓学生の相互理解を進めることができました。 そして、第29回(13.8)は、「PASSION with ONE heart makes ONE powerful step」をスローガンに、日韓の一人一人の交流や話し合いに対する情熱や想いがお互いに重なり合って一つになった時に、さらに強く結ばれた絆が大きなパワーを生み、未来へとつなげることができる、そんな想いとともに、関西(大阪、京都、奈良)、東京で開催されました。
第30回(14.8)は、ソウル・プサンで開催されました。現在の不安定な日韓関係を打開し、友好的かつ親密な関係を築いていこうという思いを込めて、スローガンを 「Break through the present, lead the friendly future」と設定しました。この状況であっても、あるいはだからこそ、お互いに良い刺激を受けられ、相手の考えや意見を丁寧に聞き、自らの考えを見直すことができたと確信しています。
第31回(15.8)は、長崎・大阪・東京の3都市で開催されました。戦後70周年・日韓国交正常化50周年の節目に、「Action! Respect each other for stepping forward」 のスローガンの下、互いの国を尊重し、発展的な日韓関係を構築するためにどのような行動をとることができるのかを共に考えました。一人ひとりがこのプログラムを通して日韓、また自身の将来に向けてのActionを行うモチベーションを得ることができました。
第31回日韓学生フォーラム 集合写真
第34回(18.8)は、「Collect A Piece to Peace」をスローガンに掲げました。メインフォーラムでの直接対話を通じて、価値観の違いを感じながらも意見を少しずつ分かち合い、歩み寄ることによってお互いの国をもっと理解し、平和な未来へとつなげていきたいという願いがあります。本会議では釜山・ソウルをメインに、全州や坡州へ訪れ日韓関係について深く話し合い、実りのある経験となりました。
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